ねがい   tukusi

 

 

あの・・・花沢類。あたし、ものすごくハズかしいんだけど・・・

あたしはなぜか今、英徳の制服を身に着けている

大学を出て社会人としても慣れてきた
OL 2年目、現在24才。
顔にはもちろんお化粧もしてる
そんなに濃くはないと思うけど、人並みには色々してる
そんな顔に高校生の頃のミニの制服・・・

これじゃあまるで・・・その手の店のおねえさんみたい
だと思うんだけど。

恥ずかしながらも廊下で長居してるわけにもいかず
花沢類の忍者屋敷のようなお家の中の、相変わらずテレビと
仕事を始めてから置き始めたパソコンとベッドしかない殺風景な
部屋のなかに入ると、うつ伏せで頬杖つきながらテレビを見ていた
花沢類がパッと飛び起きてこちらを見る

花沢類は満足げに うんうん 頷きながら
「牧野、かわいいよ」って天使のようにニコニコしてる・・・・・

こんな状況の事の発端は、もちろんこの天使の微笑を持った悪魔・・・
じゃなくて、花沢類。

この間、久しぶりに二人でアルバムを見ていて、急に

「牧野の制服姿が見たい。」

ボソッと呟いてあたしをじーっと見つめてくる
そんな事言われても、ぜーったいに無理だよ!!

あせって断わるけど、少し目を伏せて悲しそうな顔をして

「報われなかった高校時代のオレがかわいそう・・・
やっと手に入れたのは制服を脱いだ牧野だもん。
あの頃の牧野も手に入れたい・・・ダメ?」

なんて訳のわかったような、わからないような事を言われて
しぶしぶ承諾して、今日のこの状況。
あたし花沢類のあの顔にはなんだか弱くて・・・

でも、やっぱり断われば良かったっー。
上から下までじーっと視線が行き来して恥かしいんだもん

マヌケであろうカッコで突っ立てるあたしを花沢類はニコッと
自分の座ってる横をとんとん叩いて、どうぞ と呼ぶ。


ベッドに腰かけると短いスカートは太ももがあらわになって
ますます恥ずかしくて真っ赤になりながらスカートのすそを
引っ張ってみる

花沢類はそんなあたしにはお構いもなく、ニコニコとしながら
制服に手をかける。

・・・えぇーっ・・・・な・何する気?花沢類!!!
心臓がバクバク、口からとびだしちゃうよ〜

「この制服新しそうだね?三年間すごく大事に着てたの?」

どぎまぎしてる時に、急に聞いてくるから

「あー、これ、一年くらいしか着てないからね・・・あの時プールに
 落ちて濡れちゃったから、次の日に道明寺が
 用意してくれてたんだ・・・」

って普通に答えちゃったよ。

「ふーん・・・」って、みるみる不機嫌になる花沢類。

ヤバイと思ったけどもう後の祭りで、その後、嫌な空気の中で
チクチクとずっと嫌味を言われ続ける事になる・・・

せっかく花沢類の訳のわからない想いを叶えてあげようって
思ったあたしの気持ちは無駄だったのね・・・
 

 

end

 

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