birthday

 

 

 

あたしが道明寺を追ってNYへ行って泣いてる時に
花沢類はあたしを追ってNYへ迎えに来てくれた

 

「泣いてる気がしたから・・・」と言って

 

心が凍りついてふたつに割れちゃいそうだったあたし自身と
あたしの心をすくってくれた花沢類

 

 

 

初めて稼いだお金で買ってくれたチューリップの小さな花束を
受け取った時に、あたしの心は決まった

 

道明寺とは歩いて行く道が違う、辿り着く場所が違う。

 

花沢類とは歩調をあわせておなじ場所に辿り着ける気がして
彼の差し伸べてくれた手を握り、一緒に日本に帰った。

 

あたしはあの時に花沢類の手を選んだんだ
薄茶のビー玉みたいにすき透った瞳を信じる。
ついていこうって決めたんだ。

 

 

 

 

 

 

あの時、高校生だったあたしも大学生になり成人式も迎えた


NYから帰ってきて一心不乱に勉強して英徳大学の奨学生となって
いまも花沢類の隣りで、おなじ空気をすっている

 

いつも一緒にいるのが当たり前。

 

行く当てのない散歩に出かけたり、太陽の光が気持ちいい

中庭で日向ぼっこしながらお昼寝したり

たまに高等部の非常階段へも行ったり、花沢類の運転する車で

お花見の季節には桜を、梅雨になれば雨に濡れた木々を

夏になると海に、秋には紅葉を、冬には雪を・・・

 

 

こんなにも一緒の時間を過ごしてる

 

 

桜も海も赤い葉っぱも辺り一面に広がる銀世界も何度も一緒に見た
なんどもおなじ季節を花沢類と過ごしてる

 

 

・・・なのに。

 

 

花沢類は軽くチュッてするだけのキスをたまにするだけで
ほかは一切何もない
キスだって数え切れるくらいしかしたコトない・・・

 

いくらあたしが奥手でも・・・
その・・・もう4年ほど一緒にいるのに何もないなんて
やっぱりあたしって西門さんや美作さんが言うように
色気がないのかな・・・

 

それとも花沢類はあたしのコトなんてなんとも思ってないのかな?

 

・・・ううん それはないよな
・・・ないって信じたい

 

だって、いつも薄茶のビー玉を細めて天使のような笑顔で
「牧野スキダヨ」って言ってくれるもん。

 

あたしはそんな時はずかしくて、顔を真っ赤にして俯きながら
頷くくらいしかできないけど・・・すごく嬉しいんだ

 

 

じゃあ・・・なんでよ?

あたしだって成人式を迎えてオトナになったんだし、
こう見えても恋するオンナノコなんだから、スキな人ともっともっと

 

もっと近づきたいよ・・・・。
もっと一緒に居たいよ・・・・。

 

花沢類に強く抱きしめて欲しいし、いつも手を握って離したくない
朝がくるまで抱きしめててほしい。おなじ朝を迎えてみたい・・・
スキだから、花沢類のコトが大スキだから

 

オンナノコがこんなコト考えるのおかしいのかな・・・
でも、花沢類が行動を起さないなら。

 

――― あたしがヤ・ヤルしかないじゃない!

 

大丈夫、あたしは雑草のつくしよ。何事も気合で乗り越えれる!
いつだって嵐の中を生きてきたんだから!

 

きあいよ。気合!!

 

ちょうどタイミングよく花沢類のお誕生日が迫ってる

 

 

これは神様の思召しとしか思えないチャンスよ
花沢類の性格を考えると、ココを逃せばあたし達はこのまま
一生平行線を辿っちゃうかも知れないんだから

 

他人になんて興味のなかった花沢類があたしのためだけに
NYまで迎えに来てくれたんだもん
いまこうして穏やかな時間をすごせてるのも花沢類が
隣りに居てくれるから・・

 

あたしだってココでいちどは勇気出さなきゃ、オンナが廃るわ!

 

 

――― 覚悟しててよ、花沢類!

 

 

お誕生日にプレゼントを用意して心臓をドキドキさせながら
いそいで花沢類の元へむかうの

 

 

そしておもいきってこう言うの

 

「 お誕生日おめでとう、花沢類!
 プレゼントにあたしをもらってくれない!」

 

 

 

 

next

 

 

 

■あとがき■

類聖誕祭に出させていただいた話なんですが
ほんのちょこっと加筆修正しました←たぶん・・・わからないと思うけど

そして皆さんのご希望にお答えして
(↑エッ?待ってない?そんなコト言ってない?)

コレにつづくRを書きました。

ご堪能いただければ幸いです・・・・が。

 

 

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