birthday extra 2
――― 運命の午後7時
いよいよ あたしの秘めたる決意を実行する時が来た
いつもより早く家を出て花沢類を待ってようって決めてたのに
あぁ― あたしのバカバカっ!
何を着ていくか悩んで
慣れない髪を巻くのに手間取って
お化粧するのも手間取って
マニキュアを塗る手も震えて
かわいい上下お揃いの・・・選ぶのに悩んで
せっかく巻いてゆるくアップにした髪を振り乱して走る
結局、いつものように先に着いてるは花沢類で
待ち合わせ場所にスーツ姿で、ズボンのポケットに手を入れて
長い足を持て余しぎみに壁にもたれてる
離れたところからでもすぐに見つけられるずば抜けたその容姿
通り行く人すべてが振り返り見、釘付けになる
ほんとにあたしなんかでいいのかと・・・
そんな素敵な彼にあたしなんかでいいのだろうかと
意気込んできた気持ちもすこし小さくしぼんでく
なんだか足に根っこが生えたみたいに動けない
「牧野っ!」
足に根っこが生えて動けないあたしのところに駆け寄ってきて
美しい王子はニッコリとあたしのためだけに笑顔を向ける
それだけで足の根っこもどっかに消えてなくなって
落ち込みかけてた気分も急上昇して、頬が赤く染まる
たったそれだけの花沢類の魔法
「 髪、巻いてるの・・・?かわいいね。今日はいつもより
なんだかおめかしですごくかわいい♪」
あたしの耳元にキレイな顔を近づけてそっと囁く甘い言葉
その笑顔に釘付けで、もう花沢類から目が離せない
お願いだから・・・
そんな恥ずかしいことをサラッと涼しい顔で言わないでっ
胸のドキドキが最高潮で
口から飛び出しちゃいそうな心臓
締め付けられるほどの胸の高鳴り
胸を焦がすほどにあなたを求めてる
やばいくらいに足がふるえてる
あなたのすべてが愛しい
――― 今だっ ココで一気に言うしかないっ!
――― 落ち着け あたし
――― 気合よ きあい
――― 頑張れ あたし
「 は・・花沢類、お誕生日おめでとう。プププ・ププレゼントね
ププップレゼントなんだけどね・・・・・・・・・・・。
あたしを・・・・・ああ・あたしを貰って・・・・・・・・・・・。」
そのまま勢いで言っちゃった。
朝からの緊張の連続を一気に発散させて頭がクラクラして
そのまま、その場に倒れ込んじゃいそう・・・
だと思ったけど・・・・・
倒れない・・・・・・・・・
返事が怖くてギュっと閉じていた目を恐る恐る開くと
視界が急に狭まって、目の前が花沢類の胸いっぱいに広がる
体はきつくきつく抱きしめられて苦しいくらいなのに
切なくなるほど心地いい
こんなにもこの場所はあたしにぴったりと当てはまる
さがしてたパズルの一片がピタリと当てはまるように
きっとこれがあたしの場所
――― 運命のヒト ―――
「すっげー、うれしい。」
きつく抱きしめられた耳元で囁くような花沢類の声を
甘く痺れる頭で聞いていた
「さぁ、牧野。いこう」
名残惜しそうに体を離されてがっちりと手を繋がれて
ぐいぐいと引っ張っていかれる
どど・どこへ〜・・・・・・・・・・・・・・!?
一体、ドコへ向かってるの・・・・・・・・・・!?
「あ・あの、花沢類。いったいドコへ行くの?」
「メープルのスイート。」
「!!!」
なんて用意周到なの・・・・
花沢類!
あたしの手を引っ張って先を歩いていた花沢類が急に立ち止まって
くるりとあたしのほうに向き直しまっすぐにあたしの目を覗き込んで、すこし頬を赤く染めて
ぽつりと話し出す言葉
「 司からのバースデープレゼントなんだ。どうやって牧野を
連れ込もうかって考えてたんだ。まさか、牧野から誘ってくれるなんてさ。・・・うれしい。
やっと、牧野のすべてを手に入れられる・・・・・」
キュンとなる心臓
ドキドキの高鳴り
涙がでそうな幸福感
胸一杯に溢れ出す花沢類への気持ち
このまま早くひとつになりたい
あなたを感じたい
「花沢類・・・・。待っててくれて、ありがとう。」
熱く視線を絡ませて、手を取り合って進んでいく
ほら・・・
もう・・・
すぐ・・・・・
そこだ・・・・・
next
■あとがき■
すいません。
まだ、Rに辿り着きませんでした・・・・・(-_-;)
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